北陸新幹線延伸計画について、府民・市民に開かれた説明会の開催を要望します
去る3月25日、国土交通省と鉄道・運輸機構は、北陸新幹線延伸計画について京都府内の自治体向け説明会を開催しました。当会といたしまして、府民や市民に開かれた形で説明会が再度開催されることを求めるため、関係各位へ要望書を送付いたしました。
与党整備検討委員会 委員長 西田昌司 様
鉄道・運輸機構 理事長 藤田耕三 様
府民・市民に開かれた説明会の開催を!!
要望書
北陸新幹線延伸「小浜・京都ルート」計画によって、山岳トンネルが貫く京都北山では河川や井戸の水枯れや汚染・汚濁が、大深度地下トンネルが掘り進められる市街地では地下水の枯渇や水位低下、地盤沈下・陥没、振動問題が予想されています。また、福島第一原発事故の除染土(1400万㎥)をも上回る膨大なトンネル残土(2000万㎥)にはヒ素が含まれ、河川や地下水の汚染も大いに危惧されると同時に、その処分地問題は解決不能です。
この「小浜・京都ルート」計画の危険性が徐々に明らかになるにつれ、府民や市民の不安はいっそう募り、危機意識が高まってきています。
このような状況下で、国土交通省と鉄道・運輸機構は、先日、京都府内の自治体向け説明会を開催しました。確かに役所の方々も府民・市民ではありますが、なぜ府民や市民への説明会が真っ先に開かれないのでしょうか。府民や市民、その代表である議員、地場産業などの担い手である各種事業者やその組合などへの説明会の開催がまずもって行われるべきです。それに、この計画をもっとも強く推進しようとしている与党整備検討委員会の方々はなぜ説明会に出席されないのでしょうか。
京都仏教会としては、北陸新幹線延伸計画が「国策」の名の下に強行されるのではなく、また、京都府内の自治体の方々への説明だけではなく、様々な民間の各種団体の方々にも広く呼び掛けてもっと府民や市民に開かれた形で説明会が再度、開催されることを強く要望致します。
2025年4月1日
一般財団法人 京都仏教会
理事長 有馬賴底